[※2019年記事です。アーカイブとして残します]
人気EDMは、海外ミュージシャン率が圧倒的に高いです。
なぜ日本人がもっと賑わせてくれないのだろう(DJ機材はPioneer製なのに!)と思い、ずっと気になっていたことを書いてみました。
理由1:人気EDM DJは「DJ」というより「作編曲家」
海外の人気EDM DJのほとんどは、DJよりも作編曲家タイプです。
なぜなら、自分のパソコンで作ったオリジナル曲を、DJ機材を使用して披露するのがメインだからです。
一方で、EDMというジャンルが出てくる前のクラブ系DJは、基本的に他人の曲を選曲し、場を盛り上げるものであり、今もクラブの主流はこのタイプになります。
※ここでは両者を区別するため「EDM系DJ」と「クラブ系DJ」と表記します。
最終的に「DJ機材を使用してお客さんを楽しませる」という目的は一緒ですが、プレイする曲がオリジナル曲なのか他人の曲なのか、という点に決定的な違いがあります。
作編曲家気質じゃないとEDMスターにはなれない
例えば、クラブ系DJが人気EDM系DJを目指し、自分自身でPCで曲作りを始める場合は、作編曲家並みの知識やスキルの取得が必要となります。
元々DJと並行として曲作りをしていれば別ですが、仮に1から作編曲するというのは相当の気合いが必要となります。
クラブ系DJは曲作りのハードルが高く、元々曲作りをしていた人とってはEDMは流行の1つ
・クラブ系DJが人気EDM系DJを目指し、パソコンで曲作りを始める
→ 高い専門知識の取得が必須
・元々曲作りをしていた人
→ EDMは流行の1つ
この煮え切らない関係性により、日本人から人気EDM系DJが出てこないのではないでしょうか。
理由2:英語の歌詞というハードル
日本では英語が話せなくても、読めなくても生活が可能です。
なので、日本人で英語を取得する方が限られてしまうのは当然です。
その結果、音楽も日本人向けには日本語で歌えば良いので、大半の歌詞は日本語です。
一方で、EDMは世界規模でヒットしないと認められない風潮があります。
国境を超えてヒットするには、英語の歌詞は必須といえます。
※インスト曲やボーカルのカットアップ曲とすることで歌詞問題を回避することも可能です。
まとめ
考えてみた結果、日本人でEDMスターになる条件として
・英語曲が作れる作編曲家タイプ
ということになり、単純にこのタイプの人口が少ないのが理由ではないでしょうか。
日本人から人気EDM系DJが出てくるのは時間の問題
中高生のときに、音楽で衝撃を受けた体験は誰もがあることだと思います。
この多感な時期に大好きだった音楽は、一生大好きなままだったりします。
考えてみると、EDMが日本で浸透して来たのは2010〜2014年頃であり、圧倒的に最近浸透してきたジャンルです。
きっとこれから「中高生のときにEDMを聞いて衝撃を受け、音楽を始めた」そのような純粋もEDMミュージシャンがどんどん出てきて、日本を騒がし、世界に羽ばたいていくのだと思います。
日本人から人気EDM系DJが出てくるのは時間の問題である。
補足
最後に、EDM「プロデューサー」 は、打ち込みからマスタリングまでの1から10の工程を行うのではなく、専業の方にイメージを伝えて仕上げている場合もあるようです。
なので、海外の「Producer/DJ」の肩書きには日本とは少し違った意味もある場合もあるようですが、多くのEDM系DJは自作曲を自己完結で作っている(=トップレベルの音楽家はそれくらいのスキルはある)と思いますので、このような内容としてみました。僕個人の主張として、面白おかしく読んで頂ければ幸いです。