[※2019.5.17の記事です]
EDCが終わって早一週間。すっかり日常生活に戻り、あの非日常の空間が遠い昔のようです。
それで、いつも思うことなのですが
EDMブームはいつまで続くのか?
ということについて、考えてみました。
EDMとは
EDMとは、エレクトロニック・ダンス・ミュージックの略であり、
シンセのような電子楽器を使ったダンスミュージックであればEDMです。
ROCK並みに広い意味を持つ言葉ですので、今回の記事は「ROCKはいつ終わるのか?」と近い意味になるのかもしれません。。
「EDMフェス」は分からないが、EDMという音楽が終わることはない。
フェスは商売なので、お客さんが少なくなって利益が出なくなれば当然終ってしまいます。
お客さんが来なくなる理由の予想をすると、飽きた、価格が高い、学生が就職した、などでしょうか。
価格と就職は仕方ないとして、飽きの部分について考えてみると、今までアゲアゲ系EDMしかなかったものが、今年のEDCで言えばヒップホップが半分くらいを占めており、きちんとトレンドに乗ることで飽きさせない工夫を感じました。
EDMフェスに関しては、日々クラブカルチャーの中で新しいトレンドが生まれ続けている限りは、安泰ではないでしょうか。フェスはクラブの日中版というイメージなので。
次に、EDMという音楽については終わらない、ということですが、
PC性能の進化により、 PC1台完結で従来のCD品質の曲が制作できるようになったことが、現在のEDM DJを生み出した大きな要因と考えています。
PCで制作→USB→DJ機器でプレイ。
DAWやソフトシンセ類の急激な進化により、曲の完成までPC1台で成立するようになりました。
かつては、レコーディングスタジオなどを駆使して音源を作らなければ品質が伴わなかったのです。
PCの性能は最近でこそ頭打ち気味ではありますが、劣ることはありません。
PC1台で曲の制作が完結する時代になった以上、PC1台で制作可能なEDMは、どんどん続いていくでしょうし、もはやそれがスタンダードになっているので、EDMとすら呼ばない可能性はあると思います。
このままカルチャーとして根付く
PCの進化により生まれたEDM。これはエレキギターの誕生で生まれたROCK、のように、音楽とは常に何かをきっかけにして新しいものが確立されてきた歴史があります。
そしてそれらは、人々が聴いて楽しいから受け継がれていきます。
EDMの画期的な曲構成
EDMの大きな特徴として、サビが来るぞ来るぞ〜と教えてくれるかのようなドラムのフィル「ビルドアップ」があります。
これが本当に画期的で、曲を聴いたことがない人でもサビが来ると分かるのです。
かつてJ-POPもAメロ、Bメロ、サビの流れが鉄板でしたが、EDMは比じゃないほど分かりやすい。
フェスも曲の予習をしなくとも、十分に楽しめる。もうビルドアップに関しては、ダサいとか廃れるのではなく、ずっと続いて欲しいです。
J-POP成分のあるEDMが出てくればさらに浸透する
成分とは具体的にはコード感とか歌詞とか。既存のアーティストやグループが流行を取り入れました!じゃなくて、それ一本に近いようなミュージシャン度の高いアーティスト。が理想。
ジャニーズの次のアルバムはガチのROCK。ではなく、LUNA SEAの次のアルバム。みたいな。わかりにくくてすいません。
イメージはAviciiやZeddの日本人版って感じでしょうか。
曲が家でも聴けるくらい聴きやすくて、かつ、フェス映えする。
ROCKやヒップホップも海外先行ですが、日本オリジナルのカルチャーとして浸透してきました。
EDMも同じ道を辿り、今はフェスは海外勢ありきですが、いつかは今のロックフェスのような海外がまれという割合になっていけばもっともっと面白くなっていくのだろうな、と僕は思いました。
最後に
EDMが支持される理由は上記の通りいくつもあります。僕らにとって楽しい音楽である限り廃れていくことはありませんし、楽しさを知った人からさらに広まっていくことで、さらに盛り上がるのではないかと思います。
あとは世界的なトレンドにも左右されるので、そのジャンルの好みも関係していきます。
ブームは落ち着きますが、時代と共に変化しながらもEDMは日本でもカルチャーとして根付いていく。僕はそう思います。
良いもの、良い音楽は、どんどん広まって、進化して、もっともっと楽しめるものになっていって欲しいですよね。
そして「ジャンル」というのは後付けです。
ギターを使って、激しい音楽だからROCKだ、とか、裏打ちだからジャズだ、とか、全部後付けなので、僕はあまり気にしないようにしていますが、あえてジャンルで考えるみると、そのカルチャーや歴史が分かるので、EDMで言えば PCの進化、スマホの普及などの時代背景も見えて来るので、音楽とは改めて面白いと感じたところでした。